膣ハイフ
膣ハイフ
また、加齢とともに、笑った時やくしゃみをした時、ジャンプをした時などに尿漏れを感じるようになる方もおられます。それらは膣の緩みに伴って子宮が下がって膀胱を圧迫することが関係しており、それに対しても膣ハイフ(HIFU)で膣を引き締めることで、子宮の下りが改善され、その結果、膀胱の圧迫が改善されて尿漏れの改善が期待できます。
膣ハイフによって、痛みもほとんどない手軽な治療で、膣のトラブルの改善、膣のエイジングケアが可能です。よほどの強い程度の緩みを除き、多くの症例ではメスを使わずにレーザー治療で手軽に気軽に治療ができます。
まだ治療法を知らない方も多く、どこに相談に行けばよいかご存知ないで悩まれている方も多くいらっしゃいます。そのような方々にも膣ハイフを知っていただき、より多くの方が悩みから解放されて、日常生活が快適になるようなお手伝いができればと思います。
膣の中にハンドピースを挿入し、膣粘膜表面から約1.5~4.5mmの深部へ超音波エネルギーを照射し、粘膜下から筋層へ熱(60℃~70度)による刺激を与え膣のゆるみと尿漏れの改善などが期待できます。
ハイフはレンズを使用して光を1点に集めエネルギーを作り出し、超音波を発生させ、膣粘膜表面を傷つけずに内側にエネルギーを伝えます。超音波が集束された部分だけが高温になるため、他の組織にはダメージがほとんどありません。熱により膣内のコラーゲン生成と活性化が起こり、膣のタイトニングと弾力性の増加が見込まれます。
また、膣縮小の副次的な効果として、尿漏れや頻尿にも効果が期待できます。個人差はありますが、ほとんど痛みはなく麻酔不要で施術を受けることができ、出血もなくダウンタイムはほとんどありません。
子宮、卵巣、腟といった女性器は女性ホルモンの一種であるエストロゲンの作用を強く受けている器官です。年齢を重ねるにしたがってエストロゲン分泌量が低下してくると、お肌の弾力やうるおいが失われていくように、腟も老化して「腟萎縮」が起こります。
腟萎縮が始まると腟内のうるおいがなくなり乾燥し、腟壁も弾力のないペラペラな状態になり、傷つきやすくなります。腟萎縮が進むと外陰部の変化に加え、乾燥、かゆみ、におい、性交痛、ゆるみや尿失禁などの排尿障害を引き起こし、QOLに深刻な影響を及ぼします。
エストロゲン分泌量は40歳ごろから急激に減少していくので、腟萎縮は女性なら誰にでも起こり得ることです。
エストロゲン分泌量が減少してくると、腟内状態が変化し、様々な不快症状を引き起こします。
1. 腟の血流低下によって腟内が乾燥し分泌物が低下
性交痛・乾燥・かゆみ・灼熱感の原因
2. 粘膜のコラーゲン減少により、腟のヒダがなくなり薄くペラペラになる
膣の萎縮、性交痛の原因
3. 腟の酸性を保つ乳酸桿菌の減少で、アルカリ性に傾き、自浄作用が弱まる
雑菌の繁殖、腟炎、におい、おりもの、かゆみの原因
膣が緩んでしまうと子宮の位置が正常時より下がってきます。これを子宮下垂と言います。子宮が下がるとそばにある膀胱の位置も下がってしまうため、尿漏れや頻尿が起こります。膣のタイトニングを図ることで、子宮の位置が上がり膀胱も圧迫されなくなるので、尿漏れや頻尿の改善につながります。
尿漏れについては、40歳以上の女性では約40%の方に症状があり、人知れず悩まれている方も少なくありません。出産経験はリスク因子ですが、出産経験のない30代の方でも症状のある方もいます。
照射直後は、超音波エネルギーの熱によって粘膜内のコラーゲン線維の一部が点状にダメージを受け変性します。
点状にダメージを受けたコラーゲン線維は時間の経過とともに修復され、1~3か月間、大量のコラーゲン線維を新生させます。強度のある新しいコラーゲン線維が再生されるため膣内がふっくらした状態となり、膣の引き締め効果、尿漏れ改善効果が長期的に得られます。コラーゲンの再生は約1年に渡り続きます。このため膣ハイフの効果は3週間頃から出始め、約1年間継続します。
膣を傷つける治療ではありませんが、治療箇所が施術後数時間ヒリヒリする事や違和感を伴う事があります。
※以下の方は、治療できない場合があります。
・妊娠中(妊娠の可能性がある場合も含む)の方
・※出産後は約6カ月過ぎてから受けることをおすすめしています。
・生理中の方
・施術箇所に金の糸などの金属、シリコン、ヒアルロン酸、など何かを埋め込まれている方
・子宮内避妊用具・ミレーナを挿入されている方は照射を手前2/3~1/2にすることで照射可能としております。
・長期に渡ってステロイド治療をされている方
・骨盤内感染や膣内に出血のある方
・膣炎の症状が重症の方
・治療部位にびらん、傷、未治療の皮膚炎、性器ヘルペスがある方
・子宮関連の病気を持っている方
・婦人科検診で異常を指摘された方
・抗凝血薬療法
・活動期の悪性腫瘍
・出血性疾患
・コントロール不良の糖尿病
・単純ヘルペス
・てんかん
・自 己免疫疾患
・ベル麻痺のある方
・ペースメーカーや埋め込み式除細動器を入れている方
※問診の内容、医師の診察時の総合的な判断により治療できない場合があります。
詳しくはお問合せください。
アフターケアのご説明
特にありません。
当日からシャワーや入浴もできますが、施術をした患部は刺激を与えないようにしてください。
1週間は大衆浴場やサウナ、プール、性交やタンポンの使用を避けてください。
膣ハイフの施術後は敏感になり、外部からの刺激をいつも以上に受けやすい状態になっています。
赤みや腫れを予防するには、「強いマッサージ」、「激しい運動」、「過度な飲酒や喫煙」などは控えてください。