たるみ
たるみ
たるみの原因は、皮膚のボリューム不足や筋肉の衰えなどがあり、それぞれの原因にアプローチできる治療ができると効果的にたるみを解消できます。
自分のたるみの特徴を知り、たるみに有効な治療や予防方法を知ることが最も大切です。
正常な肌は、真皮で常に新しい肌細胞(コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸など)が産生されています。
加齢とともに肌細胞をつくる能力が低下し、受けたダメージを回復しきれないと少しずつ肌のボリュームが減ってハリがなくなり肌がたるんでいきます。
顔に余計な皮下脂肪が増えると、重力に負けてたるみになることがあります。
また、ダイエットなどで今まであった皮下脂肪が一気になくなると、しぼんだ風船のようなたるみが生じます。
皮下脂肪は食事や生活習慣、ホルモンバランスなどである程度は増減しますが、急激な変化には特に注意しましょう。
顔にはたくさんの筋肉が張り巡らされていて、皮膚の下で土台となって支えています。
顔の筋肉には頭部から背中、首の筋肉も影響していて、体が硬くなってきたと感じたら筋肉の弾力や張りがなくなってきているサインです。
猫背や無表情の人は上半身の筋肉をうまく使えていないので、目元や口元がたるみやすくなります。
たるみ予防は、根本的なアプローチが必要です。
食事やサプリメントでコラーゲンを摂取したり、ヒアルロン酸が高配合されている化粧水を使ったりしても、分子の大きい保湿成分はうまく肌や体に吸収されず、ほとんど体外へ排出されてしまいます。
筋肉の衰えを止めることはできませんが、スピードを遅らせることはできます。表情筋を動かすエクササイズや、顔の筋肉につながる首や頭、背中など広範囲の筋肉を動かして柔軟性を維持して、たるみが生じにくい体をつくりましょう。
冷えや加齢などで新陳代謝が低下すると肌の機能も低下します。
顔の血行を良くすると、肌細胞に栄養と酸素がたくさん運ばれて活発化され、老廃物の排出も促されます。
汗をかいて気持ちよいと感じる程度の運動や体を温める生活習慣を日常につくりましょう。
肌は紫外線や空気の乾燥によって少しずつダメージを受けています。
肌の再生能力が低下すると、弾力成分などが減少してハリやボリュームがなくなっていきます。
外出しない日でも日焼け止めや保湿をこまめにおこない、しっかりと肌を守るケアを欠かさないようにしましょう。
糸リフト(スレッドリフト)は、コグという特殊なひっかけのついた糸を皮膚の下に埋め込んでたるみを強力に引き上げる施術です。
皮膚を切らないのにしっかりとリフトアップでき、1回の施術ですぐに違いが分かる即効性があります。
糸の刺激によって真皮層にコラーゲンが増えていき、もっちりと柔らかくハリのある肌へと生まれ変わります。
ボトックス製剤を皮膚の表層へ少量ずつ注入して、筋肉の表面繊維に働きかけます。
額や目元、頬のリフトアップによってしわも改善できます。特にフェイスラインの引き締めや首にできた浅くて細かいしわの改善に効果的です。
顔の皮膚を下へ引っ張る筋肉の動きを抑えることで、フェイスラインが引き締まって首の表面が滑らかになり、スッキリとした若々しい印象をもたれるようになります。
虫眼鏡で焦点を合わせるように超音波を1点に集中させて点状や線状に照射します。
ゆるんだSMAS筋膜に照射すると、キュッと凝縮して筋肉の衰えによるたるみを強力に引き締めます。
さらに、熱エネルギーが真皮層を刺激してコラーゲンを増生させ、肌の内側にボリュームも与えてくれます。
脂肪を溶かす薬剤を皮下脂肪に注射する施術で、効果が出るまでに少し時間がかかります。
脂肪細胞を破壊して老廃物と共に排出させるため部分痩せが可能です。脂肪溶解成分の濃度は比較的低く、腫れや痛みを感じにくいですが、高い痩身効果があります。
1回の注入で効果が感じられる方もいますが、1か月おきに3回以上注入するのがおすすめです。
ピーリング治療の一種で、別名「サリチル酸マクロゴールピーリング」とも言われます。
肌を傷つけずに行える安全なピーリングです。痛みや赤みなど副作用が少なく、従来のピーリング剤の中でもトラブルの少ない治療法です。
高いコラーゲン造成作用があり、真皮にコラーゲン産生を促すことにより、柔らかく弾力のある肌質になります。
はり、たるみを予防、小じわを改善できる効果が期待できます。
肌のトーンを均一にし、しみやメラニン色素の過剰な蓄積による肌の問題を改善するためのピーリング治療です。
特に色素沈着やメラズマ、そばかすなどの肌の色調不均一に効果が期待できます。
ミラノリピールの主成分は、トラネキサム酸、ビタミンC、ハイドロキノンなどで、これらの成分が肌のメラニン生成を抑制し、既存のメラニン色素を減少させることで、肌の色調を明るくし、均一な肌色を目指せます。
ミラノリピールは、浅いピーリング治療に分類されることが多く、比較的肌への刺激が少ないため、ダウンタイムも短いのが特徴です。
効果的な部位 | 持続期間 | 痛み | 施術時間 | |
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糸リフト | 口元(法令線、ゴルゴ線、マリオネットライン) | 糸の種類によって半年~1年程度のものと1年~1年半程度のものがあります。 | 糸を挿入するのに針を複数回刺しますが、痛みはそれほどありません。 | 使用する本数にもよりますが、30分程度です。 |
ボトックス注射 | フェイスライン・首 | 3~6ヶ月程度が目安ですが、回数を重ねると持続期間が長くなります。 | 皮内へ薬剤を注入する際に多少の痛みが生じます。心配な方は麻酔クリームを使って痛みを軽減します。 | 麻酔を含めて1時間程度 |
HIFU(ハイフ) | 目の下の涙袋・頬・法令線・フェイスライン・あご下・首 | 半年~1年程度 | 軽い熱感やチクチクとした刺激感を感じることがありますが、短時間の照射で、痛みが生じにくい仕組みになっています。心配な方には表面麻酔を使用いたします。 | 5分~30分 |
チンセラプラス | 頬・あご下・フェイスライン | リバウンドしにくく、効果は半永久的にもちます。 | 独自の㏗と浸透圧の配合で、注入による痛みはほとんどありません。注射部位を冷却しながら注入して痛みを緩和しますが、不安な方は麻酔クリームの使用もできます。 | 5~10分程度 |
ベビーピール | 額・頬・フェイスライン・首 | 1回の施術で1か月程度持続し、繰り返し施術を受けることで効果を高めることが可能です。 | 基本的には痛みはほとんどありませんが、薬剤が浸透する過程で軽い熱感やピリピリとした刺激を感じることがあります。 | 30分 |
ミラノリピール | 目元・口元・全顔・黒ずみのある部位など | 2週間ごとの施術を複数回受けていただ、その後も定期的な施術で効果を維持できます。 | 痛みは生じにくいのですが、感じ方には個人差もあります。 | 全顔は20分程度、ボディは30分程度 |
肌はこすることで肌表面が傷つて乾燥しやすくなり、内部のコラーゲンやエラスチンにもダメージを与えてしまいます。
軽くこするだけでもダメージが回復しないままに蓄積してしまうと、たるみが生じる原因になります。
洗顔やメイクなどをおこなう際も、肌をこすらないように気を付けてケアしましょう。
紫外線は肌の老化を進行させ、乾燥は肌の回復機能を遅らせます。
ダメージにさらされた肌は、徐々にハリや弾力がなくなって全体的にたるんでいきます。
季節や外出の有無に関係なく、常にUV対策と保湿ケアをおこなって肌をダメージから守りましょう。
下がってきた肌を引き上げようとマッサージをしていると、かえって肌の負担となってたるみが生じることがあります。
また、頬の脂肪を減らそうと無理な食事制限で体重を落とすと皮膚が余ってたるみになります。
セルフケアでできることには限界があるため、たるみを改善したいなら美容皮膚科に相談しましょう。